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2009年07月 アーカイブ


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2009年07月01日

午後、部屋に居ると

「ドドーン、ド、ドン!ド、ドーンドン!そ〜れ」

と、音楽が聞こえてきた。

「ド、ドーンドン!そ〜れ!」

「みんなだ〜いすき、あ〜んぱ〜ん〜まーーーん」

これはどうも幼稚園から聞こえてきているらしい。アンパンマン音頭というヤツではないのだろうか。盆踊りチックな太鼓の音とお囃しが入っていて、何かの練習でもしているのだろう。

私も随分前にJAたかつき音頭の音楽のアレンジをしたことがあって、「ド、ド〜ンドン!そ〜れ!」とスタジオで録音したことがあったのだ。録音しているうちに体が勝手に踊って来て「音頭」の威力ってすごいなと思ったが、このアンパンマン音頭も繰り返し流れて聞こえてくると体がだんだん音頭に合わせて動いて来るではないか。

あれれれれ〜。

<誰か、とめて下さいまし〜>

「ドドーンドン!そ〜れ!」

「アーンパンマーーーン!」

やろうとしていたことを忘れてしまい、音頭に支配されてしまった。

幼稚園のみなさん。

少し離れたところに住んでいるオバチャンもお部屋で踊っていますよ。

そ〜れそ〜れそ〜れそ〜れ。

しかし、

外から聞こえる音というのは、急に聞こえてきて急に聞こえなくなるのが特徴なのだ。

<ピタッ>

シ〜〜〜〜〜〜ン。

あ、急にやめないで下さい。

幼稚園から聞こえてきていたアンパンマン音頭は急に止まって、また静かな時間が戻ってきた。

さっき、私は何をしようとしていたんだっけ。

台風のようにアンパンマン音頭は私の体を吹いて行き、台風が去ったあとと同じく、音頭が去ると共に私の頭ん中も塵ひとつない景色となったのであった。

う〜〜〜む。

こんな形で無の境地になるとは・・・。

音頭は全てを制するのであった。

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2009年07月02日

代官山「晴れたら空に豆まいて」でライブ。

京都に拾得というライブハウスがある。

私が最初にデモテープを持って行って出演させてもらったライブハウスで、蔵をライブハウスにしたという当時も個性的なライブハウスで、日中でも扉を開けると奥は冷んやりとしていて、そして古い木造の建物の匂いがしていた。

いろんなライブハウスがあるが、「晴れたら空に豆まいて」は、私にとっては拾得とダブるところがあって、「おはようございます」と足を踏み入れた時の冷んやりした空間内の温度と古い木の匂いが、ここでも感じられるのだ。

拾得には「テリーさん」というオーナーさんかブッキングの方が居て、たくさん会話をしたりする人ではなかったが、よくしていただいてかわいがってもらった。やはり晴れたら空に豆まいてにも角野さんというブッキングマネージャーさんがおられて、角野さんは音楽ライターでもある人で、昔からお世話になっている。

ライブハウスには、それぞれブッキングマネージャーさんが居て、お客さんの前に出ることはないが、ライブを作っている軸の人が居る。アコースティックライブを多く開催するライブハウスや、シャンソン中心のハウス、ロックが中心のライブハウス、みんなそこには日々の出演者を束ねる人が居るのだ。

入口で水槽の金魚達がパクパクと水面に向かってやっていた。

以前、ここはイタリアンレストランだったのだそうだ。

だけど、古い蔵を改装して出来た拾得と似た空気がある。

「晴れたら空に豆まいて」だ。

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2009年07月03日

荻窪のルミネにバイクで買い物に行った。ここは有料ではあるがバイク置き場がある。駐車場はあってもバイクは止められないという所が多い中、バイクを安心して置けるというのは大きい。

でも、もうちょっとバイクをゆっくり置いて買い物が出来たらいいのになぁ・・・といつも思っているのだ。荻窪というのは、都内ではあるが、どちらかと言うと買い物に出掛ける街ではなく暮らす街。茨木や高槻と同じような規模の街なので、地元の人が来るような所なのだ。
だから3000円以上お買い上げの場合は、2時間無料にしてもらいたい。

決して無茶な願いではないと思うのだが・・・。

現行ここは3000円以上買って1時間が無料。2時間止めた場合は、5000円以上買わなきゃならない。しかも2つの隣接したビルの片方でそれだけ買わなくちゃならないので、例えばAビルで2500円分、Bビルで2500円分買ったら全額駐車料金が要るシステムで、個人的には今ひとつ納得が行かないのだ。

なので、ここに来たら無駄な駐車料金を払いたくない一心で、レシート集めに夢中になって、いろいろ買い物をしてしまうという本末転倒な買い物ぶりを発揮してしまうのであった。

今日は駐車料金のことを気にしつつ、しかし買う予定の物があったので、レシートが6000円分ぐらいになり、1時間とちょっと過ぎた辺りで余裕を持って清算所に向かったのだった。

エレベーターを降りたところに、パートのご婦人が座っておられ、駐車場に行く手前で人力清算をするのだが・・・・。

「はい。駐車券1枚」

え!

今日は2枚分もらえるはずなんですけど・・・・。

そう思っていたら、そのおばちゃんは

「ちょっとしか超過していないから、今はまだ1時間分の券で出られますよ」

出口は上にある。

もし出られなかったら、どうするのですか。

というより・・・・

2枚分の駐車券を普通に頂戴よ。

何故、割愛されるのかがわからないが、言い返せる雰囲気ではなかったので、そのまま1枚の券を持って出口に向かったのだった。

出口にて。

「ちょっと超過しているけれど、今日はいいですよ」

ニッコリ笑って送り出された。

むむむむむーーーーー。

前はレシートの額が足りないと言って冷たくされて、今日はこれなのか。

私の方が職務怠慢の罰金を課したい!

バイク置き場はまだまだ少ない。止められるだけで有り難いという所があるので、利用者の方が選べない立場という関係なのである。

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2009年07月04日

秋山エリサちゃんライブ。いつもお世話になっているギターの末松さんがバンマスで声をかけてもらって、今日はパーカッションの山田さんと3人でのアコースティック編成でのサポートだ。

エリサちゃんはミュージカル、そして舞台にドラマと活動を幅広くされている女優さんだ。今回が初めてのソロライブなのだそうだが、ステージに立つということについてはもう若くしてキャリアがあるので、リハーサルの時から立ち姿が綺麗だなぁという風にまず感じた。

今回はカントリーやオールデイズを集めた選曲で、ヨーデルも途中で出て来る。誰の意向でこういう個性的な構成になったのかなぁと思っていたら、彼女と末松さんが打ち合わせを重ねて出した選曲だそうで、ミーティングの中で出てきたアイデアがこうした形になるのが、一番理想なので、やはりその人の好きなものや匂いがどこかに滲み出るということが、個性が自然に出るということなんだなぁと思ったのだ。

エリサちゃんは今、末松くんにギターを習っているのだそうで、「ライブやりたいんですよね」と相談をしたことから、今回のライブの実現に至ったのだそうだ。

”こんなことがしたい”があったら、自分ではその方法がわからなくても、人に話すことはきっといいことなんだと思う。その方法を知っている人に巡り合えば、何かしらのやり方で夢は身近になる。もし、先生が末松くんでなかったら、「いつかやれたらいいですね」という返事でなんとなくの会話だけで、実際には結びつかなかったかもしれない。

少し気持ちを前にして一歩踏み出すことって、夢を叶える大きな力になるんだ。

初めてのソロライブ、エリサちゃんが来てくれるお客さんに感謝を込めて作ろうとしているのが、遠巻きの私にでも感じられた。チケットを買ってもらったその日から、会場までの地図をどうわかりやすく説明したらいいか、頭を悩ませたり、やはりステージの真ん中に立つ人がそういうところまで想いを配れることに対して、私もハっとさせられたし、なんだか見えない気を束ねてもらった感じがする。

人と出会うと、出会いの分学ぶものがある。

私も自分の持ち物を精一杯出して、出会いに飛び込んで行けたらいいなと思った。

お客さんをお迎えする気持ちは、初めてのライブに関係なく、その人の持つ心一つなんだと今日は学んだ。

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2009年07月05日

急に思い立って、前から行ってみたかったちひろ美術館に行ってきた。

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いわさきちひろさんの絵を知ったのは、中学生ぐらいの頃だったと思う。淡い色づかいだがハッキリしたイメージが印象的で、昔から今まで変わらず好きな作家さんの一人だ。私自身はあれから年月が流れて、好きなものや尊敬するもの、考え方までが随分変わった。なのに、今もなお作品を観ては「素敵だなぁ」と、初めて感動をした時と同じように思い直す。

午後にふと訪ねてみたら上は60代ぐらい、下は10代ぐらいの人が訪ねてきていて、すぐそばには割と交通量の多い道路が走っているのに、ちょこっと入ったそこは避暑地の素敵な別荘のような佇まいだった。

ここはいわさきちひろさんが最後に暮らした家のあった場所なのだそうだ。展示作品と共に、家の間取り図やアトリエを再現したコーナーがあったりして、本当に人の家に訪ねているような錯覚に陥る。

小さな美術館だが、そこここに少し腰を下ろせる場所が設けられていて、置かれた椅子達がありがたい。気軽に休憩が出来るので、結構椅子に座って休んでゆっくりしている人が居る。置かれている椅子も、いろいろタイプが違っていてそれらが家具のようにも見えるので、ますます誰かの家に来たようなほっこりした気分になる。

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カフェもとても人気のようで、私が入館してから出るまでの間はほぼ満席だった。

「ちひろの言葉」というコーナーがあって、ちひろさんがインタビューか何かで残した言葉だったりするのかもしれない。いくつかの文章が写真と共に展示されていたが、その中の「大人になるということ」というタイトルの文章がとても心に響いた。大人というのはどんな状況であっても、自分の方から一歩前に踏み出して、人を愛せることだというような内容で、「あぁ、そうなんだ。そうだそうだ」と新しい価値観をわかりやすく教えてもらえる一角だった。

ふと急に行きたくなって訪ねたけれど、夏の小旅行のような豊かな時間だった。

優しい空気が流れていた。

またフラっと訪ねたい美術館だった。

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2009年07月06日

近所のサミットスーパーに買い物に行ったら、エレベーターのそばに大きな笹が飾ってあった。

ここ数年で街のあちこちに七夕の飾りを見るようになった。

サミットの笹にはもうたくさんの短冊が下がっていて、女性の文字で「みんなが元気に過ごせますように!」と書いてあったり、これは男の子だろう、「サッカー選手になれますように」と書いてあったりしている。

「おこづかいが100円になりますように」というのを見つけた。

可愛い夢だなぁ。

きっと叶うよ。その夢は。

いつも思うのだが、七夕の笹には、自分が目にする時には既に短冊が下がっている。この願いごとは「いつ、どこで、だれが、どうやって」この笹に掛けることになったんだろう。その場面に遭遇することが出来ないので、笹飾りってちょっと不思議なのだ。

いつの間に!

駅の改札で、商店街の隅で、店の軒下で、デパートの入口で・・・・。でもこれらを目にするとふと心がなごむ。仏頂顔で急いでいたカチンコチンの自分に一瞬綺麗な風が吹く感じがする。

サミットスーパーでは、そばに「ご自由にどうぞ」という箱が置いてあった。そこでは白紙の短冊が用意されていたので、初めて”自分も願いを書いてここに吊せる”という場所を見つけたのだ。

2000年と2001年の入院生活中の七夕に、「早くよくなりますように」と同じ願いを私は書いた。1年目は叶わなかったが、2年目に書いた願いが通じたのだ。そして今は元気に過ごさせてもらっている。

流れ星に願いを掛けるより、七夕の笹に願いを掛ける方がだんぜんよい。

だって私は願いごとを叶えてもらった。

明日は七夕。

笹じゃなくても大丈夫かなぁ。

雨が降ったら叶わないのかなぁ。

いやいや、信じる心が大事、だよね。

部屋のカーテンレールに願いを下げたのだった。

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2009年07月07日

ブーガルでのライブ。

今日はまた初めての場所でライブをさせていただく。

弾き語りでのライブは、生ピアノがやりやすいなぁと最近は思うようになっていて、このブーガルも生ピアノが置いてあるライブハウスだ。以前は自分が気に留めていなかったからかもしれないが、生ピアノを置いている店はそんなに多くなかったような気がする。アトラスというメーカーのピアノで、触ると明るい音色がした。

楽屋のテーブルの隅に、小さな貯金箱が置いてあった。

この店のピアノは、ここにやって来る以前は長い間誰にも弾かれずに眠っていたのだそうだ。ここのお店に来てから、いろんな人に弾いてもらえるようになって急にフル稼働になったからだろう。メンテナンスをしてあげないと、楽器の体が追い付いて行かないので、よかったら募金をお願いしますというメッセージが添えられていた。

眠っていたピアノが、また人に弾かれるようになるというのは、1人のピアノ人としてとても嬉しい。「さわらないで下さい」という看板とロープで大事に展示されているピアノほど、悲しい運命のピアノはない。

今日は七夕。

そして満月の夜。

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昨日の天気予報では曇り空だということで、その心づもりでいたが、予想に反して今日は月が見える澄んだ空の七夕となった。

一年に一度しか恋人と会えないのなら、私はどうするかな。

帰り道、満月がまあるく浮かんでいた。

少し雲が横切って、また顔を出したらまあるく大きな満月だった。

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2009年07月08日

最近はプールでウォーキングだけでなく、ちょこっと泳ぎもメニューに入れるようになった。

時々、お父さんと妹とプールにやって来る少年が居る。

多分小学校4年生ぐらいの子なのだが、この子が水ととても相性がよく、フォームはゆったりして急いでいる感じもしないのに、何故か速いのだ。

速い人って居る。

そういう人は水が運んでくれるみたいに、スーっと静かに進んでいく。ここのプールにも、「この人はスイスイ進む人だな」と目を引く人が居て、自分もイメージをしながら同じように泳いでみるのだが、進み具合いはあんな風には出来ない。

少年は泳ぐのが楽しいみたいで、バタフライやクロール、平泳ぎといろんなフォームで行ったり来たりしている。

普通の子とかわらない体格だし、泳ぎ方も至ってノーマル。お父さんの泳ぎは周りの人と差がないのにね。

持って生まれた才能ってあるんだろう。

この子は魚の才能がある子だ。

目の前をスイスイスイと泳いで行く。

時々、このプールに魚の子がやって来る。

知らん顔をしているが、あの男の子が泳ぐのを見るのが楽しい私なのである。

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2009年07月09日

去年植えたブルーベリーの苗。

ブルーベリーは2種類の苗を近くに植えないと、実が成らないのだが、それを去年まで知らずに居たので、前の家では実をつけることが出来なかったのだ。

数年育てて、実が成ってくれたらいいな。

そう思って気長に見ていた。

今年の春、ブルーベリーは小さくて真っ白な花をたくさん咲かせた。ブルーベリーの花を見たのは初めて。花が咲いて喜んでいたら、お世話になっているご婦人に「花の数だけ実が成りますよ」と教えてもらった。

「鳥に食べられないように気をつけて下さいね」

成って、さぁ食べ頃だと思った時に鳥が食べて行ってしまうことがあるらしい。ウチも冬は鳥に花を食べられるので、夏も狙われる可能性大。それから毎日の水やりの時に、悪さをされていないか注意して見るようになったのだ。

最近になって、かたくて小さい実が出来かけていた。

実になろうとしている、子供の実が枝につくようになってから、「もしかしたら収穫が出来るかも」と淡い期待を抱くようになった。

いつ頃、成るのかしら。

ネットで見たら8月頃と書いてある。

よ〜し、ブルーベリーを収穫するぞ。

と、思っていたら・・・。

今朝、ブルーベリーの実が成っているのを見つけた。昨日の水やりの時は、まだそんな気配もなかったのに一晩経ったら色がすっかりついて、私の知っているブルーベリーになっていたのだった。

思わぬブルーベリーの収穫。

枝豆の時は3個しか成らなかったので、一気に豊作と呼んでいいのだ。

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ダンボは小ちゃいから、ちょっとだけね。

小さな幸せ、今日は採れたブルーベリーをダンボと分けて頂いた。

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2009年07月10日

バイクで渋谷に行く途中のこと、信号待ちの時にでっかいバイクが横に停まった。

んまー。煙草を吸いながらのバイクですか。

ちょっと!危ないじゃない。

だって、あなたのバイクの方が速いわけなので、信号が変わったら私はあなたの後ろを走るんですよ。

火種が飛んで来て服に燃え移ったらどうするの。顔に吸い殻が飛んで来たらどうするの。

どうもせず、あなたは行ってしまいます。

信号待ちの間、すごく怖いおばちゃん視線を送っていたのだが、若者は気付かなかった。そして、しばらく走ったあとで右側に吸い殻を投げ捨てて行ったのだった。

んもう!マナーが悪い!

しばらくカリカリしていたが、やがて気分が穏やかになってきたなと思った頃、今度は信号待ちで隣りに停まった白いバンの助手席の人が煙草を吸っている様子。窓をちょこっと開けて灰を落としていた。

ちょっと!灰皿に捨てなさいよ!

ごっつい睨んでみたが、若干私の位置が後ろで全く気付く様子もなく、吸い殻が飛んで来ないかと冷や冷やしながら運転するハメになった。

んもう!灰皿があるでしょうに。

しばらく腹を立てていたが、そのうちに渋谷に着き、1軒目のバイク駐輪場が空いていたのでラッキー気分になって、さっきのことももう忘れていたのだった。が、今度は交差点ですれ違った人がやはり「ながらタバコ」をしていた。

危ないでしょうが!

今日は煙草のマナーの悪い人の遭遇率が高いのだ。だいたい2週間に1度ぐらいしかこういうことには遭わないのに・・・。

自分の好きにするのはいいのだが、二次的に誰かに被害を及ぼすかもしれない。そうことに対しての配慮が出来ない人を愚かだと思う。タバコだけというそんなに切り替えが上手く行くわけがなく、それは暮らしにも仕事にも同じ配慮のなさが出てしまうはずだ。

しかし本日は、どうも煙草に縁があるらしい。

すっかり煙草のことも忘れて、バイクで家に帰る最後の曲がり角にて。

信号待ちで右折寄りに止まっていたら、前の車の運転席の窓がウィーンと開いて、中から煙草の灰を落とす手が出て来た。

怒りを通り越して、火種の被害に遭わずに家に無事に帰れたことに感謝をしたのであった。

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2009年07月11日

夕方、ダンボと散歩をして帰って来たら緑地公園の方から蝉の声がしているのに気がついた。

思わず足を止めて、本当にあれが蝉の声なのかを確かめていた。

10分程この辺りを歩いていたのに、気づかなかった。

ダンボは聞こえていたのかなぁ。いつも家では私が聞こえない音も先に気づいてワンワンと吠えているから、耳に届いていないはずがない。

車の音には怖がるのに、蝉の声は怖くないものだとなんとなく知っているんだろう。

ダンボ。

昨日と同じ道で、昨日と同じ景色だけど、昨日と違うのは蝉の声が聞こえてきたことだよ。

自然の声が「夏が来たよ」と言っていた。

”いまごろ、気づいたの?”

足を止めて耳を澄ます私をダンボは見上げる。

夏の夕方の散歩だった。

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2009年07月12日

夕方、選挙の投票に近くの小学校に行った。

小学校の敷地内に足を踏み入れるのは、私の場合もうこんな時ぐらいしかない。水飲み場の高さや机や椅子など、全てが小学生のサイズに合わせて作られているので、ちょっぴり自分がガリバーになった気分になるのだ。

お転婆な小学生だったなぁ。

でも、小学生の時には学校の中の物が小さく感じられることはなかったから、確かにあの時の私は子供の目の高さで物を見ていたのだろう。

大人の選挙の投票場が小学校であるということが、少し不思議な感じもする。

そう言えば選挙権を得て最初の選挙の時は、もう何年も会って居なかった同級生に車で投票所に連れて行かれたっけ。

その日は投票日前日で、近所の商店街に買い物に行った時に「みき!久しぶり!」と、小学校の時の同級生のY子ちゃんに声をかけられたのだった。その時に「明日の投票、行く?」と聞かれたかもしれない。会話の最初はよく覚えていないが、不在者投票があるから今から一緒に行こうよと誘われて、30分後には知らないおじさんの車に乗せられていた。

後部座席にもう一人女の子が乗せられていた。彼女は少し知的障害があるようで、Yちゃんは子供に言い聞かせるように「いい?黄色い紙には@@。白い紙には@@さんの名前を書くの。わかった?」と言い復唱をさせていた。続いて私にも同じことをするのだが、その時は、あまりの急展開に頭がついていけなかったのだ。「何か変!」と思ったが何が変なのか整理出来なかった。

結局投票所に着いて「黄色い紙には@@、白い紙には@@さんって書いてね」と、更に念を押されて投票所に送り出され、その後冷静になってからは長い間選挙不信になって投票に行かなかったのだ。

「清き一票を」

今は私も投票に行く。

背が伸びて、大人になって、ガリバーは今は少しでも世の中が良くなって欲しいと願いつつ清き一票を入れたいと思っている。

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2009年07月13日

テレビでよく見る人で、好きな人が居る。

ラッシャー板前さんだ。

あくまでもテレビで見た感じでしかなく、実際にお目にかかったことはないから、どんな人なのかはわからないが、画面を通して見るラッシャーさんに気づけばもう長い間好感を抱いている。

ラッシャーさんを見るのは、現地レポーターでどこかからの中継だったり、テレビショッピングで商品のすごさに驚いていたり、夕方のニュースの中では便利屋さんとしてやはりどこかの場所に出掛けて行って、そこで一日お手伝いをする姿。

だから、私はテレビの中でラッシャーさんがたくさんの人と接している姿を見ているということになるのだ。そうするといろんな人が相手になる中で、ある頃からラッシャーさんの態度が変わったことがないなぁと思うようになり、そしてそれが「今日も」「今日もだわ」と積み重なって行き、だんだん尊敬するようになっていったのだった。

時々、素人さんにエラそうに指示されているラッシャーさんが居る。

見ている私が、それはちょっと失礼なんじゃないの?と思っても、ラッシャーさんは態度を変えない。

いつもいつも、どんな時も同じ顔で対応をする。

腰は低いが必要以上にへりくだったり、卑屈な発言をすることもない。

あの低姿勢は、自分を大きく見せる必要はないという信念から来るものなのかしらと思うようになった。

ラッシャーさんを見ると、頑張ろうと思う気持ちになる。

いろんな人に出会い、決して気持ちのいい時ばかりじゃなくても、変わらない自分で居られる素敵なラッシャーさんなのだ。

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2009年07月14日

お昼、テレビを見ていたら、今日で梅雨明けとなったと発表があった。

ええっ。
突然過ぎないですか。

と、思っていたら「あれっ、昨日はそんなことを言っていませんでしたよね。確か20日頃って話じゃありませんでしたっけ」と司会の人が気象予報士さんに突っ込んでいた。

すると、予報士の女性は「えっと・・・。そうですね。」としどろもどろになって、最後に「えっと、そうですね・・、梅雨明けは私が決められることではありませんので・・・」と小さくなっていた。

多分、もう仕事に出掛けて今の時間働いている人は、突然の梅雨明けのことを知らないだろう。商談の合間に「いやぁ〜、梅雨明けまでもう少しありそうですな」という会話がなされている。去年より5日か6日早い梅雨明けになったのだそうで、他のほとんどの土地ではまだ梅雨が明けていないそうなので、異例の梅雨明け宣言となった。

「号外!号外!」

本日、関東甲信越地方は梅雨が明けた。

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2009年07月15日

お昼、種ともこさんとランチをする。

いつもみずみずしい感性で、種さんは思いついたアイデアを努力で実現していく。

「この人と会うと、なんだか元気が出る」という人が居るが、種さんもその中の一人なのだ。普通にご飯を食べながら会話をするだけで、帰り道には自分の中にすががしい風が吹いてくる。先日のライブがすごくよかったので、”あれは、どうやってあんな風にされたんですか”などなど、質問をいろいろする。最近面白かった本を教えてもらったり、娘さん息子さんの話に笑ったり・・・。

帰りに、今日はこのあとサイモン&ガーファンクルのコンサートに行くと言ったら、種さんが丁度東京ドームでの公演を観られたのだそうで、とてもよかったということも聞けた。

ランチのあと、家に帰ってからそのサイモン&ガーファンクルのコンサートに行く。今日の公演は武道館、追加公演で東京はこれが最後の公演ということもあってか、年齢層も幅広くさすがにすごい人だった。

サイモン&ガーファンクルの音楽に触れたのは、映画「卒業」が初めてだったかもしれない。もっと前に聴いていたかもしれないが、グループ名を覚えたのは、この「卒業」という映画だったと思う。特に好きなアーティストでもなかったが、私の所属している事務所「キャシーズソング」はポールサイモンの曲の名前から来ている。それ程、社長のY氏がポールサイモンフリークなのだ。それで長年お世話になっているうちに、曲やらサイモン&ガーファンクルの歴史をかなり吹き込まれたのだが、そんなに吹き込まれて今なお「それほど好きなアーティストではない」距離をキープしているので、私の中では”印象が薄い”というのが正直なのだが、今日のコンサートはとてもよかった。音楽と共に人生を歩いた二人の姿は、それだけで深みがあって、決してそれははたから観る人の思い入れでそう見えるということではなく、コンサートを観ながら、何故かしら「人生」について漠然と考えるモードに入っていたのだった。

今まで「音楽と共に生きる人生」だなんて、口にするには大き過ぎる言い回しのように思ってきたけれど、今日は種さんに会って、サイモンとガーファンクルを観て、何か感じられるいい一日だった。私も自分なりの「音楽と人生」というものについて、成長成熟させて行けるよう、それを頭のどこかに置きながら毎日を迎えたいなと思った。

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2009年07月16日

今や譜面は、スキャナーで読んでデータで送られて来たり、ファックスで届いたりと、郵送以外にもいろいろ選択肢が増えた。データの場合はダウンロードをして、自宅でプリントアウトをする。ファックスはそのまま受け取る。今日はファックスでの譜面の受け取りだったのだが・・・。

リボンインクが丁度なくなって、新しいのを買って来なくちゃならなくなった。

リボンインクは、まだ一度しか交換したことがなく、それも随分前のことだったので、それが何なのか自体すっかり忘れてしまっている。だが記憶を辿ると、前にホームセンターの文房具コーナーで買ったような気がするのだ。

とりあえず、近所の店に行く。

「リボンインクはありますか」

「は?」

店員さんは初めて聞く単語のような表情をしたあと、「えっと、何でしょう」と、再度尋ねられたので、もう一度「リボンインクはありますか」と聞くと、そういうものは置いていないんですという返事だった。

私の持っているファクシミリ電話は、確か2003年製。電化製品はバージョンアップが早いから、もしかしたらリボンインクなんて物はもう消えてしまったかもしれない。と、少し自信がなくなってきた。

私、浦島太郎かも。

次に駅前の文房具店に行く。

さっきより小さい声で、「あのぅ、リボンインクはありますか」と尋ねてみる。

すると、

「品番はわかりますか」

という言葉が返ってきた。

あったのはよかったが、品番が今度はわからない。使い終わったリボンインク本体を見せればそれで探せると思っていただけに惜しい。

「じゃ、機種名はわかりますか」

ここの店は、町のこじんまりした文房具屋さんなのだが、大手家電ショップの店員さんのような詳しい男性スタッフが居る。店のサイズにしては勤めている人の数が多く、今日は3人の詳しい男性店員さんが居た。

「機種名・・・」

「じゃ、メーカーはわかりますか」

「あ、メーカーはキャノンです!」

私としては、頑張って思い出したつもりだったが、店員さんはしばらく探してくれたあと、私に「それはもしかしたらプリンターのことではないですか」と尋ね、そのとおり。

「家に帰って機種名を見て来ます」

と言って、真っ赤になって家に帰ったのだ。

リボンインクを探して三千里。

家に帰り、出直したが結局その店には該当する品がなく、更にもう一軒大きめの店に行ってようやく、入手出来た。

数年経てば今日のことは忘れ、またリボンインクって何だっけというところからやり直す、譜面で言う所のリピートマークな進行なのである。

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2009年07月17日

新宿マローネで、近藤ナツコちゃんとのライブ。

ここは、お客さんとの距離がとても近い。昔の私だったら出来なかったと思う。サングラスをしないと緊張をするというミュージシャンの人と同じく、私の場合はすぐそばにお客さんの姿が見える場所が緊張をする。野外の大きなステージの方がうんと平常心で臨める。それぐらい、小さなスペースでのライブは私にとってはハードルの高い演奏場所。

そして楽器もお店に置いてあるエレピを使っているので、これも数年前の私なら有り得なかったことだ。

これはリクオくんのライブを何度か観に行ったことで、私の中の目指すものが変わった。

何度か行ったリクオくんのライブは、場所の大きさも様々、客席との距離感もそれぞれ違うのだが、どのライブも心にグっと来るライブで、しかも素晴らしいピアノ弾きでもありながら、楽器を全く選ばずに「いい音」かどうかを越えた所で音楽を奏でているその心がすごいなと感動をして、自分もそういう成長を目指したいなと思ったのだ。

いい音を最優先に組み立てるのがいい場所があり、マローネだったら基本はお酒を楽しむ場所でもある。セッティングに場所を必要以上に取らないことも考えて、アプローチを考える。最近は少しライブの本数も増えたので、その場所その場所での音楽の形を、その日ならではのベストにしていけるようにしたいなというのが、最近のライブの目標だ。

カバーもやる。何でもやる。ともすれば「雑多」で終わってしまうようなことが成立する楽しさがここにはある。

どこの場所でも、その場所で出来る今日信じているベストを尽くして、そして重ねて行きたい。

しばらくはマンスリーになりそうな、マローネでのライブなのだ。

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2009年07月18日

ブルーベリーの実が成ったのに味をしめて、その後ミニトマトの苗も買ったら、毎朝ブルーベリーとミニトマトが収穫出来るようになった。

水で洗って口に入れる。プチ自給自足生活を味わえ、するとなんだか知らないが健康を手に入れたような一気に飛躍した考えになる。

ブルーベリーもミニトマトも、何にも特別な世話はしていない。ただ自分達で次々に実をつけてくれるので、本当に何にもせずに私はその実をいただいていて、考えようによっては自分が悪代官のようにも思えてくるのだ。

知人のご婦人の話では、ナスもプランターで簡単に作れるらしい。

現在狭い敷地にブルーベリーにトマト、そして実が成るのを待っているレモンとオリーブがあるので、これでナスやじゃがいももやりだしたら、自分の家の花木は統一感のない状態になってしまう。今年も春にバラがとっても綺麗に咲いて、バラの家にしようとあんなに意気込んでいたのに、バラとナスが隣りに並んでいるガーデニング本はあまりないのではないだろうか。

バラ園か家庭菜園にするのか。

バラより食べ物の方が魅力的にちょっと感じてしまう。

「おかしの家に住みたい」のが女の子。そしてかつてカレンだった女の子も年季が入ると「おかし」より「今晩のおかずに出来る食材」の方が有り難くなって来る。

だって、ミニトマトは近所のスーパーじゃ1パック298円するんですよ。

来年の園芸計画は、やや野菜作り寄りに傾きつつあるのである。

Posted by 吉川みき 2009年07月18日 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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2009年07月19日

ダンボは先日買ったドッグキャリーがすっかり好きになった。

本当は病院に連れて行くのに、今まで使っていたキャリーがもうあまりに汚くなってしまったかわりにと買ったバッグだったのだが、最初警戒をしていたダンボが「大好きなバッグ」という認識を持つと、今度は逆にそれで病院に私が連れて行くのがしのびなくなってしまったのだった。

新しいバッグは部屋の隅に置いてあり、今もビビリのダンボには訓練だけは続けている。

ダンボはバッグに入るとオヤツが貰えるので、最近は自分から「バッグに入りたい」という意志表示をするようになり、私はダンボをバッグに入れてそれを肩からかけて家の前の道20メートル程を歩く。でも犬を肩からかけると重いので、私が出られるのはせいぜいここまで。
このバッグはずっとこんな使い道で終わってしまうのだろうか。

と、ちょっと残念に思えてきたので、今日は夜近くの郵便局に譜面を出しに行くのに、バッグにダンボを入れて一緒にバイクで出ることにしたのだった。

ダンボはすごく怖がりだ。

彼にとって楽しいことなのか、怖いことなのかは彼を見ているとすぐにわかり、この警戒心をもう少し和らげたいということも、ダンボとの暮らしの中での課題なので、バイクも「怖くない乗り物」だと覚えさせたい。

ブーン。

夜風が気持ちよく、ダンボもバッグの中から顔を出して楽しんでいる様子。そして郵便局に着いたのだったが・・・・。

郵便局に来たら急にダンボは怯え出した。

そう言えば、夜間窓口の辺りの景色って殺風景でしかも、シャッターが見ようによっては鉄格子にも見える。順番を待っているとバッグから顔を出したダンボが興奮して顔を真っ赤にしてブルブルと震えていた。

そうか、前に人が郵便物を出したり受け取ったりするのを見て、自分がここに預けられると思ったのだ。

「ダンボ、違うから」

そう言ったが、ダンボには伝わるはずもない。

郵便局の時間外受け付けで郵便物を出しに行っただけだったのだが、ダンボにとっては知らない男の人に預けられて自分がどうにかなっちゃう程の恐怖体験となった。

せっかく買ったキャリーバッグは、部屋の隅に置いて、オヤツが欲しい時に中に入るバッグとしてしか、ますます使い道がなくなってしまったのだった。

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2009年07月20日

海の日。

海は私の生活圏にはなく、海に行くことは特別なお出掛けでもあった。

海が視界に入るか、または海の匂いがしたら、「海に来た」しるしで、それが雨の日でもいいお天気でも、夏でも冬でも、とにかく「海に来た」瞬間には「わぁ!」と声をあげている気がする。

私にとって海はそういう存在だ。

いくつになっても海を前にすると「わぁ」と声をあげる。

広く大きなもののまま。

夏には海に行っていた時期があったのに、もうそういうこともなくなって久しい。

今年は海に行けるかなぁ。

小さないかだでも、ゆっくり進んでいつかどこか遠い島に行けるんじゃないかと信じていた子供の頃。

水平線の彼方に素敵な国々が見えていた。

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2009年07月21日

午後、中野駅前のバイク駐車場にて。

一つだけ空いていたバイク置き場に止めようとしたら、どうも前の利用者が間違えてロックバーをまた差し込んで出庫したみたいで、空になっているにもかかわらず利用中状態になっていた。清算をしないと自分のバイクが置けないので、インターフォンで管理会社に連絡をしたりして、駐車場で10分程足止めをくらったのだ。

んもう。

どこの誰だかわからないけれど、お宅の”うっかり”のせいで面倒臭かったわよ。

バイク置き場では他に、原付専用の場所に250ccクラスのバイクが無理矢理突っ込んであることもあって、隣りのスペースにまではみ出していたりもする。

んもう。

ちゃんと大型のとこに置いてちょうだいよ。

夜、今度は東高円寺駅のバイク置き場に止めることがあって、いつものようにバイクを置いて用事を済ませ戻って来て、清算を済ませてふとあることに気がついた。

ロックバーを外して、そして私、いつもそれをどこに差していたかしら。

横にフックがあって、利用が終わったらバーをそこにかけるというしくみになっていて、だが振り返れば今まで10回以上ここを利用してきたが、出庫の際にこのフックにかけた記憶は一度もなく・・・・。

「あっ」

中野駅で私の前にバイク置き場を利用していた人と同じことを自分がしていることに気付いたのだった。他所とは少し勝手が違っていたということはあった。が、私がこの駅を利用した時は毎回自分の次に利用した人、もしくは管理人さんが「んもう」と思いながら、ロックバーを解除する手間を被っていたのだ。

見知らぬ人よ、すみません。

今日の昼間の中野駅でのことは、必然の出来事。

「もうそろそろ、気付いたらどうなのよ」という、天からのお告げなのであった。

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2009年07月22日

外来日。待ち合い室にテレビがあって、いつもは何となく眺めているだけなのだが、今日は皆既日食の生中継が放映されているせいか、テレビを見ている人が多い。

天気があまりよくないと言いながらも、日食の様子をリアルタイムでレポートしているので、テレビを通してだがだんだん病院の待ち合い室も日食ムードになってきた。

「少しずつ暗くなってきました」

「そして、だんだん翳ってきましたね」

「ゆっくり」

いくらテレビでやっていても、本当はその場所に居るのが一番いい。人間の視野で捉える感覚とはやっぱり違うんだなぁとレポーターの人の声の興奮度数で思う。

「あぁっ、ダイヤモンドリングです」

病院の待ち合い室のテレビは音量が小さく、途切れ途切れにしか言葉がわからない箇所があるので、虫食い状態で音声を聞く。こんな時、誰かが「ボリュームあげましょうか」と言ってあげてくれたらいいのになぁと思いつつ、座っている人達はみんな耳を澄まして聞いていた。
テレビで観る日食は大興奮するようなものではなかったけれど。

病院の待ち合い室で、名前も知らない人達と偶然一緒に観ることになったことが、私には少し感動的だった。

次の皆既日食は26年後。もうその頃には隣りの人も私も観られないかもしれない。

でも、もしまた観られるのならきっと今日のこの光景を私は思い出すだろう。

”あの頃の私、とても幸せだったわね”

そんな風に今日の日を思い出して、懐かしくあたたかく思うんだろう。

日食より見ておきたいものはここにある。

待ち合い室の椅子に座り、きょろきょろと周りを見回して・・・。覚えておきたいな・・・と、この景色を胸に刻んだのだった。

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2009年07月23日

朝起きたら南側の窓を開け、するとダンボはピョンと外に出て行く。

ダンボくんには朝のお勤めがあるのだ。

一去年、排水口からニョキニョキと生えてきた大きな雑草。その冬に枯れたので気にもしていなかったが、去年はパワーアップして低木サイズにまで成長をし、秋には稲穂ぐらいの種をビッシリつけて冬にまた枯れて行ったのだった。

今年は種が飛んでほうぼうに芽を出していて、排水口のは5月の時点で私の力では引き抜くことが出来なくなっていたのだった。

気持ち悪い謎の雑草。排水口の穴から出てきて、何の世話もしないのに我が家で一番立派な木に成長するところが不気味で、秋につける種はネトネトした手触りで、犬の背中にひっついてきたり、落ちた洗濯物にひっついていたりとその生命力にも気味の悪さを感じていたのだ。

「ダンボ、おしっこして」

「そこで」

「そう、そこで」

シーーー。

「いいこだね」

ダンボのマーキング癖を利用して、あの雑草と闘って約2ヶ月。引っこ抜けなかった太い幹も、おしっこには勝てなかったようで、毎日雑草におしっこをかけさせ続けて、ようやくあの謎の雑草が枯れようとしているのだった。

昔、「朝一番のおしっこを飲む」健康法が一時話題になり、私の友人は本当にそれを実行して健康を手に入れていた。しかしまた、あの強い雑草をも枯らす強い威力だってある。

とにかく、ダンボがおしっこをしたものは朽ち果てて行く。

ダンボが実行犯で、私が陰の黒幕。

報酬はオヤツ1粒。

私は窓辺に立ち、そっとそれを見ていた。

そうして彼のピストルは、雑草の息の根を止めたのであった。

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2009年07月24日

先月入れたトイレ洗浄剤がタンクの先で詰まっているみたいなのだ。

水の流れに影響はないのだが、使用後にゆっくりと濃い色の水が流れ出て来る。その色の跡がついて今ものすごく見た目が汚い状態になっているのだ。

流しても流しても、一番最後に血のりみたいな洗浄剤のかたまりがツーっと流れて来る。なので、もうこの洗浄剤が溶け切るのを待つしかなくなった。

ここ数日は更に色が濃くなってきたので、水が流れて来るところを狙って、お掃除洗剤を撒いてみる。なんかいい感じかも・・・と思ってまた流してみると、最後に濃い液がドロっと垂れてくる。

はぁ〜〜〜あ。

お掃除洗剤や洗浄剤で空間はとてもいい香りになっているのだが、見た目が半年トイレ掃除をしていない状態に見えるから、わかってはいても入る度に「うわっ」と思う。

こういう水まわりの場所は綺麗にしていないといけないんじゃなかったっけ。

1ヶ月ぐらいで、あの洗浄剤はなくなるんだったわよね。

もうちょっとの辛抱。しかしそれにしても洗浄剤を入れて、かえって便器が汚れるだなんて。こんなことってあるんだわねぇ。

「洗浄剤詰まって、便器汚れる」

何もないとあまりに虚しいので、ことわざっぽいと思ってなんとか修行だと言い聞かせ、日に何度もトイレ掃除をやっているのである。

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2009年07月25日

高円寺jirokichiにて植田くんのバンド、「tokyo smooth」のライブに参加する。

私は今回で2回目の参加になるが、tokyo smoothのライブは参加メンバーがとにかく素晴らしく、一緒に演奏出来るのが楽しい。

今日は一番はじっこの位置で、グルリと演奏者全員が見渡せる場所。真横がパーカッションの中島オバヲさんなのだが、リハーサルの時から本当にいい演奏をされるので、つい目で追ってしまう。ハっとさせられる演奏は、やはりその人の心が一緒になって押し出すように出る音なんだなぁと考えたりする。なんてことのない8分音符の「シャカっ」というシェイカーのたまに入る音が、とにかく説得力があって感動する。

私の好きな緊張感がある。

こういう緊張感のある場所が好き。

スリリングな時間、それが私の感じるtokyo smoothのライブなのだ。

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2009年07月26日

久しぶりに夕飯を一緒に食べようと、山口晶くんと池袋で待ち合わせの約束をした。

池袋は、私の家からだと乗り換えが必ずある。

私は基本的に電車があんまり好きじゃない。というか、ホームに上がったり下りたり、改札を出たらまた上がったり下りたり・・・・上がってすぐに下りてまた上がって下りて・・・というのが、なんか嫌なのだ。乗り換えはそれが増えるということ。それが嫌でバイクで行く場所というのがあって、池袋は微妙に「どっちにしようか」と悩む距離にある。

よし、今日はバイクで行こう。

パソコンでまず池袋周辺のバイク置き場を探す。地図を見るのは割と好きなのだが、家から池袋までの道順がなかなか覚えられないので、いつものように取り合えず出て「なんとなく行ってみる」ことにしたのだった。

なんとなくあっちの方。

東西南北の方向とざっくりした目的地だけを頭に出掛けるのだが、だいたい8割の確率で道を間違える。間違えるのも見越しているので、いつものように間違えつつ・・・・。

あらら。
またこの道に出ちゃったわ。

そんな時は電信柱にある町名を見る。

区と町名を頼りに自分がどれだけ間違ったかだけはわかる。

「と、いうことは、あっちの方か」

右斜め前の方にサンシャイン60らしき高いビルを発見。東京の場合、山がないのでビルを道しるべにするとよい。そのあとは「多分、この車は池袋に行こうとしている!」車先生を見つけて、ひたすらついて行く。こうして普通のお宅までついて行くこともあるが、時々本当に行けるので素晴らしい。

今日もそれで池袋に行けた。

地下駐車場からビルの地下街に上がった所で方向を失い、ここはどこなのでしょうかと人に尋ねたが無事に待ち合せ場所に着いたのだ。

全ての目的地は「なんとなくあっちの方」にある。

上がったり下りたりするより、ネコ気分で出掛けるのが楽しいのである。

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2009年07月27日

夜、ダンボと散歩に出掛けようと玄関を出たら、でっかいゴキブリが玄関の前にやってきていた。

5月の末に家の中と外周を徹底的に駆除対策をしてもらったのに、こんなに丸々と太ったゴキブリがまたどこかから現れるだなんて。

去年の夏もこのように夜になると家の前の敷地をゴキブリが俳かいしていて、気持ちが悪かった。今年はそれからも解放されると思っていたのに・・・・。

「ただいま〜」

私が”ゴキジェットを取りに行かなくちゃ”と思っている間にゴキブリは敷地内に進んでバイク置き場の方へと消えて行った。

どんより。

ゴキブリを見ると、全てのヤル気が失せてしまう。

玄関を一歩出たところで、ゴキブリを見つけたので、今日の散歩は玄関一歩分で終わり。「ダンボ、お散歩もうやめようね」とそのまままた家に入って首輪を外して今日の散歩はこれで終わりとなったのだった。

ダンボは、例え家の前の10メートルでもちょこっと歩いただけで「散歩をした」という認識をして、家に入ると散歩をした後の同じ行動を取るのだが、さすがに今日は家に戻った時に変な顔をしていた。

<散歩に行くと言っていたけれど、散歩に行かなかったよね>

といった腑に落ちない様子・・・・。

ごめんよ、ダンボ。

複雑な事情で、今日のお散歩はなくなりました。

「ゴキブリが居て怖くなったから、飼い主が外に出る気力をなくした」ということは、犬には難易度が高くて伝わらないのであった。

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2009年07月28日

藤原美穂ちゃんのレコーディング。

美穂ちゃんとはjamforjoyというイベントで出会って13年ぐらいになる。その間に一緒にライブをやったり、CMのレコーディングで自分が呼んでもらったり、私のレコーディングでは美穂ちゃんに歌ってもらったりと、いろいろご一緒させてもらっているのだ。

だが、厳密に言えば私が美穂ちゃんと出会ったのは私がまだ女子大生だった頃のこと。随分昔にさかのぼる。

ある日、すごくかっこいいバンドが出るからと先輩に連れていってもらったライブハウスで観たchocolate lips。そのバンドのボーカルが美穂ちゃんだったのだ。当時京都にはビッグバンというライブハウスがあって、たまに東京からツアーで来るプロのバンドがここで演奏をしていたのだが、ライブスケジュールにfrom tokyoと書かれたバンドは、演奏も人も洗練されていて、気軽に近寄れないオーラを放っていて別世界の人達に思えていた。

美穂ちゃんのバンドは両サイドが黒人ミュージシャンというスタイルで、当時他では見ない編成。その真ん中で歌っていたのが美穂ちゃんだった。ファンキーでかつポップ、小柄なのに美穂ちゃんは歌がめちゃくちゃ上手くてキレがよかった。そのライブですっかりファンになってアルバムを買い、また京都にライブに来てくれないかなぁと次のライブとアルバムを楽しみに待っていたファンの一人になったのだった。

それから時が流れてjam for joyの顔合わせの時に「もしや、あの時の・・・」と思い切って声をかけたのが、あれ以来の美穂ちゃんとの再会で、今でもあの日に観たライブの感動は忘れられずよく口にしている。

2ヶ月程前に、美穂ちゃんが自分のレコーディングをしていて、一曲弾いて欲しい曲があると声を掛けてもらっていた。

美穂ちゃんの中でいろいろ思うところがあって、この曲は私のピアノで録音したいと言ってもらったのが、何より嬉しかった。

「この人にこれをお願いしたい。」「この曲を頼みたい。」ってとても大きい。世の中に演奏者は沢山いる。例えば現場によっては、「この人のスケジュールがダメだったらこの人」といった風に簡単に、予定だけで人が変わってしまうこともある。それもいろいろな関係で必要にもなってくることを理解しつつも、「この人ありき」と声を掛けられたら、やっぱり心から嬉しく思うものなのだ。

七色の声を持つ美穂ちゃんは、歌えない歌がないというボーカリストで、音感リズム含めて技術も超一流。

ずっと昔にライブハウスで観たあの人だったんだよなぁ・・・・。

人生の思わぬ交差が織物のようにつむがれていく。

今の年齢になって得られる喜びってこういうことなのだ。

一緒に音楽が出来る喜びを音に託したいと思いながら、今日はピアノの前に座ったのだった。

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2009年07月29日

夜の高円寺は、私が中野に住んでいた頃と景色が変わったように思う。路上に椅子を出している店が増え、屋台村のような景観となり、そこに平日でも朝方まで人が結構飲んでいる。渋谷も日々「今日は何かのお祭りですか?」のような景色だが、高円寺も毎日「今日は何かお祭りでもあったんですか?」のような、謎の盛り上がりに包まれるようになった。

高円寺は道も店に含む。

ようになった。

だから、道を歩いていると食べ物の匂いだけでなく、煙がもうもうとしていて、ふと「日本ってこんな国だったっけ」と思ったりもするのだ。

朝まで屋台村の高円寺からバイクで10分。

夜の7時になると、もうシーンと静かな夜を迎えるのが家の辺りなのだ。

なのだが、家の近くにも謎エリアがあるのだった。

最初、そこはお店なのかなと思っていた。

うどん屋さんかそば屋さんのような店構えで、だが看板が出ているわけでなく、普段は物が無造作に積んである。どうも上が建設会社の寮のようで、たまに1階部分で草野球チームの打ち上げのようなものををやっているみたいで、一般のお客さんが入るような店ではないことはわかったのだった。

しかし、その店っぽいところは、この3年でも少しずつ増築をしている様子。見た感じ割と立派な大きさの店になっていたのだ。

そうして、この店もついに最近道に椅子を出して休みの度にバーベキューをやるようになったので、散歩で前を通ると焼き肉の匂いや煙が道いっぱいに広がっているのだった。

道に座っている人は、堂々としていて、前を歩く方がコソコソしているようにも思う。

そのうちにベッドが置かれ、人がゴロンとくつろぐようになるんだろうか。

”前を失礼いたしまぁ〜〜す”

私の生活圏では今、少しずつ道が道でなくなってきているのである。

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2009年07月30日

リハーサルで信濃町にあるマックスタジオへ行った。

信濃町は、ソニーの信濃町スタジオでレコーディングをよくしていたので、いろいろと思い出がある場所だ。もうその信濃町スタジオもなくなって、前を通ることもなかったが、マックスタジオがこの前の道を通って行くので、久しぶりにあの建物の前を通ったのだ。

もしかしたら、取り壊されて全く別の何かが建っているのかなと思ったが、建物は当時のままだったように思う。チラっと見ただけだったが今は別の会社か何かが入っていた。

当時はレコーディングもでっかいミキサーで作業をしていて、サイドにはアシスタントエンジニアさんが居て、20代前半と思われるこのアシスタントエンジニアさんは、私が見る人達の中で飛び抜けてと言っていい程「職人さん」に見えたものだった。定位置に座り微動だにせずに黙々とお仕事をする。顔色一つ変えず、あくび一つせず、トイレにも行かずに昼から明け方まで、緊張感のある作業をミスなくやってしまう。ゴルゴ13みたいだった。

あの頃、お世話になった方々はどうされているだろう。
明け方までレコーディングをするということが、よくあったなぁ。

スタインウエイがいい音をしていた。

スタジオの非常口みたいな所から神宮の花火大会が見えて、感動したっけ。

マスタリングルームでは、「これがアメリカ製のケーブルね」「次はスイス製」とケーブルをかえて聴かされて「どっちの音の方が好み?」と聞かれても、違いがわからなかったなぁ。

私も・・・・。

続けていますよ、音楽を。

今は「売れる」「売れない」というだけでないものさしを、持てるようになった。

もう今はない信濃町スタジオ。

通ってきた全ての音楽の道のりに感謝を込めて、ふと吹いた懐かしい風を見送っていた。

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2009年07月31日

あらまぁ。

せみのぬけがらを見つけた。

割と家から近いお宅のポストの少し下のところ、門にキャラメルコーンのようなせみのぬけがらがひっついていた。

ここのお家の敷地の土の深い所で、ずっとこの蝉は幼虫時代を送ってきたのだろう。そうして地面を這い出して家人も知らないうちに蝉になって、どこかに飛んで行ったのだ。

「おとうさん、おかあさん。」

「今までお世話になりました。」

「よかったら記念にどうぞ。」

多分、このぬけがらの主は娘さんの蝉だったのだろう。夏休みの宿題の何かに役立ててもらえたらと、こんなにわかるような所にぬけがらを脱いでいった。

蝉って蝉になって飛んで行くのだと思っていた。

蝉もお嫁に行くんだね。

蝉は今朝お嫁さんになって飛んで行った。

幸せになってね。

ぬけがらにそうつぶやいたのだった。

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