「大和撫子 女の歳時記」目次へ戻る
卯月 四月
みどりの日 - 以前は天皇誕生日でした。昭和天皇がお亡くなりになられた後、平成元年に、「自然に感謝をし、豊かな心をはぐくむ日」として、みどりの日は新しく制定されました。 卯月 - みどりの日
趣味は園芸。
また、ガーデニングは私の場合、防犯も兼ねる。

最初に独り暮らしをした部屋は、住居が密集している地域であった。窓を開ければ、隣りのアパートの窓が1m程の所にあり、そこに住む独居の老女が”おもいっきりテレビ”を見ているのも、部屋に居ながらにしてわかる位なのであった。両方の建物の間に立ち、足を突っ張れば2Fでも軽々登れ、東側にはベランダがあったが、足場のついた電信柱がすぐ脇にあり、自分の部屋は、いつでも侵入可能な隙があったのだった。

いけない。私は狙われる。そこで考えたのが、ベランダにプランターを巧みに並べて、チン入者が入ろうとしても、花達が邪魔をして「しまった。この家は失敗!」と、後悔させる様な配置にすることだった。

今日は休日とあって、近くの人がラティスを不用品として出していたので、早速ラティスを頂いてきた。セットをしながら浮かべるのは、やはりまだ見ぬチン入者の顔。ラティスを留めた針金をちょっと上向きにして、登った丁度上のところで刺さる様にしておく。続いて、鉢やプランターは、部屋からの美しい角度に加え、ちょっとでも触れたら、鉢がパリンと音を立てる様に並べる。いっこつまずいたらドミノ倒しになる様にもして、「あれ、あれ、あれれ〜〜」と、最後は、バラの棘が尻を直撃する仕掛けが出来上がった。

花はいい。癒される。

お腹がすいたので、食える葉っぱ、ルッコラをぶちっとちぎり、イタリアンなサラダを作ってみる。自給自足もいい感じだ。後はそろそろ”じょうろ”位、買おう。

近所に好きな庭の家がある。沢山の花木が置かれ、窓にはカフェカーテンが掛かった家。夜には落ち着いたトーンの灯りがこぼれ、いつもどんな素敵な女性が住んでいるのだろうと思っていたのだった。

あそこの家もセコムシールが貼っていない。
バラがいい位置にあった。
鉢の並び方も非常に似ている。
<同じニオイを感じる。>
夜、一人茶をすすりながら思っていた。

今日は新しい苗を植えた。

ケビンコスナーのようなボディガードなどいない。
”お姫様抱っこ救出”も、有り得ない。

だから、女は花を育てる。
この花達こそが、最強の武器。

桜写真
吉川的「みどりの日」解説

花木を植えてみる日。柔道を習わなかった女も、今から自衛が出来ます。育てあげた花木は、彼や旦那よりも、うんと貴女のことを守ってくれるでしょう。
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